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福島県の地域復興実用化開発等促進事業に採択いただきました

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宇宙輸送と宇宙利用を通じて地球の課題解決を目指す宇宙の総合インフラ会社インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡⼤樹町、代表取締役 CEO:稲川貴⼤、以下インターステラテクノロジズ)は2024年6月、新産業の創出を目指す福島県の地域復興実用化開発等促進事業(以下本事業)に採択されましたので、お知らせいたします。本事業では、小型人工衛星打上げロケット「ZERO」(以下ZERO)が目指す低コストで高頻度な宇宙輸送サービスの実現に欠かせない、オンタイム打上げ技術の実用化に取り組みます。

液体燃料ロケットだから可能な、低コストな組立設備と打上げ運用技術を実用化

世界的に宇宙空間の商業利用は活発化しており、その世界市場規模は2040年に120兆円、国内市場は2050年に4兆円を超えると見込まれています。特に、600kg未満の小型衛星打上げ数は2013年から2022年までの10年間で約18倍に急増し、今後もこのトレンドは続いていくと予測されています。一方、市場で提供されている宇宙輸送サービスの数は需要に対して不足しており、業界全体のボトルネックとなっています。国内では特に、ロケット打上げ機会が限られることなどから、国内の衛星事業者の多くは海外のロケットを選択しているのが現状です。
本事業は「福島イノベーション・コースト構想」(*1)に基づき、宇宙をはじめとする重点分野の実用化開発を行う同県の企業を支援するものです(*2)。福島県浜通り地域は従来より製造業に強みを持っていることから、インターステラテクノロジズは2021年7月に宇宙輸送機器メーカーとして初めて同県に進出、これまでに同地域の取引企業を19社に拡大するなど県内でのサプライチェーン構築に取り組んでいます。
ZEROが目指す低コストで高頻度な宇宙輸送サービスの実現には、機体の技術開発だけでなく、打上げを円滑に行うための組立設備や運用技術の確立が必要不可欠です。本事業では、液体燃料ロケットだからこそ可能な、水平姿勢のまま機体を組み立て、射点に移動させる最終組立工程や地上運用技術を確立します。これにより、垂直方向に高い建物を不要とし設備コストを大幅に低減するとともに、作業性や運用性の向上を図ります。

*1 原発事故で失われた福島県浜通り地域の産業を回復するため、新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクト
*2 https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/jitsuyoka/06jituyoka-2-saitaku.html

インターステラテクノロジズ株式会社 代表取締役 CEO 稲川 貴大 コメント

このたびは福島県の地域復興実用化開発等促進事業に採択いただき、大変光栄に思います。インターステラテクノロジズは2021年7月に福島支社を立ち上げて以来、県内の製造業のサプライチェーンを活用させていただきながら、衛星フェアリングやジンバル機構、エンジン周辺部品などロケットの重要部品の開発試験をいくつも成功させることができました。今後は、県内に新しい支社の建設も計画しています。ロケット部品の生産拠点として、皆様の期待にさらに応えられるよう、より一層開発と事業を加速させてまいります。

▼プレスリリース 20240613_福島県の地域復興実用化開発等促進事業に採択

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